社会福祉法人 アイリス康友会 曽師保育所 令和4年3月1日完成 建築家 歌一洋 元近畿大学教授
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2016年12月02日(金)16時17分

ほら、虹よ

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平成2年8月当時の絵描き

 当所の玄関入り口正面は間口620㎝、奥行き800㎝の大きなコンクリートのキャンバスです。ポスターカラーの赤、青、黄の三原色をそれぞれの器に溶いて、刷毛を使い、全身で絵を描きます。このことは、平成元年より今もずっと続いています。絵描きごっこ、小さな絵描きさんと銘打って子どもたちは楽しんでいます。

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「虹、虹よ」 由奈ちゃん(2歳9ヶ月)

 今年28年目、先生が色を溶いて、刷毛で大きな丸や、長い線を描いてみせます。何が始まるかと熱心に見つめる子どものたちの眼差しは真剣そのもの。「はじめていいよ」の合図に子どもたちは三々五々に散らばって、好きな色、好きな場所に行って描き始めます。と、説明を聞いている時から、赤色であの場所と、決めていたかのように道路近くに真っ先に飛び出してさっと一本の線を引き、色がかすれたので再び刷毛を湿らせて、二本の線を描き加えて「虹、虹よ」と知らせたのは由奈ちゃん。「虹?すごいな。虹を知っているなんて」と。
 他の子どもたちも黄と青が混ざって「緑になったよ」。赤と青が混ざって「紫になった、ぶどうみたい」と、楽しい会話が弾んでいます。新しい発見をそれぞれしているようです。
 描画活動の過程を簡単にのべるなら、肩を支点(軸)として、トントンと、点々を描く。次は肘を支えた往復運動、線を描く。その次は肩と肘の協応運動、ぐるぐる丸を描く。それからイメージによる表現、意味づけ活動が始まります。身近にいるパパ、ママ、お友だち、自分が体験したことが登場し、言葉でも表現します。「あとから意味づけ」です。時間が経って「これは何?」と聞くと「お団子」と言って、そのイメージは異なったものになります。
 さて、由奈ちゃんの描いた虹はどうでしょう。その時の様子からして、はじめから「虹のつもりで」描いたように思われました。何日か経って、折しも写真に収めていた3本の線を「これ、なーに」と聞けば、すかさず「虹」と答えが返ってきました。
 はじめから「〜のつもりで」描くようになるということは、描画活動が、目的のある活動に転化してきたことを物語ります。
 それにしても、虹の体験はどこから来たのでしょう。大人はすぐに知りたがります。「絵本?テレビ?それとも実体験?」。彼女の心の小宇宙には触れずにそっとしておきましょう。
                         写真&文 猪俣美智子
参考図書 
 新見俊昌著『子どもの発達と描く活動』2016年 かもがわ出版

2016年11月01日(火)14時50分

しゃぼん玉

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    左から愛翔ちゃん(1歳4ヶ月) 結音ちゃん(10ヶ月) 
    乃桜ちゃん(9ヶ月)        撮影/日高由美子 

しゃぼん玉
                   作詞 野口雨情 作曲 中山晋平
一 しゃぼん玉 とんだ    屋根までとんだ
  屋根までとんで      こわれて消えた

二 しゃん玉 消えた     とばずに消えた
  うまれてすぐに      こわれて消えた

  風 風 風 吹くな    しゃぼん玉 とばそ

 この歌の歌詞は一説によれば、野口雨情の二歳になった娘が疫痢で急死し、そのときの愛児に対する気持ちがこめられているという。はかなく消えた幼い娘への鎮魂歌でしょうか。 
 しゃぼん玉は洋の東西を問わず、子どもたちの遊び。ストローで吹けない子どもには先生が吹いてみせます。手で捕まえようとしたり、目で追って床に落ちれば指先でつまもうとしたりします。とても不思議で興味深々です。赤ちゃんたちは二階のバルコニーで楽しみます。
 当所の「七夕まつり」では、しゃぼん玉製造機で一度にたくさんのしゃぼん玉を飛ばし、親子で楽しみました。

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    しゃぼん玉のパフォーマンス 外国の広場で 撮影/宮崎康子

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       新婚さんを祝福 同広場で 撮影/宮崎康子

 「シャボン」とはポルトガル語で「石鹸」を意味します。
因みに「シャボン玉」は英語で「soap bubbles」。「シャボン玉を吹く」は「blow
bubbles」。blow bubblesには空論をたてると、いう意味があります。従って、童謡「しゃぼん玉」のような底知れぬ悲哀、生命のはかなさへの詠嘆は、英語bubbleにはないようです。

参考図書 英語イメージ辞典
                                  猪俣美智子記

2016年10月01日(土)10時16分

シロバナタンポポ

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          シロバナタンポポ(聾学校の庭園)
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          シロバナタンポポ(履いている靴と比べて)

  どうぞ お入りください と
  聾学校の大きな門が開いている
  わたしはつられるままに入る
  和らぎはじめた夏の日ざしをつれて

  広いみどりの芝生に置かれたテーブルとイス
  そこで憩う人 本を読む人
  手話でおしゃべりを楽しむ学生
  やさしい色とりどりのバラの花
  芝生一面に散りばめたように咲く
  白いたんぽぽの花

  はじめて出会った「シロバナタンポポ」が
  遠く旅に来たわたしに
  ゆっくりしてください と微笑む
  音のない一枚の絵のなか

                          2016.8     写真&文 猪俣美智子

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