社会福祉法人 アイリス康友会 曽師保育所 令和4年3月1日完成 建築家 歌一洋 元近畿大学教授
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2014年06月10日(火)10時23分

大きなおなべ~実践記録~

1 はじめに
  「歩こう歩こうわたしは元気 歩くの大好きどんどん行こう
   坂道トンネル草っぱら いっぽん橋にでこぼこ砂利道
   くもの巣くぐって下り道……………
          ……………中略  ……………………
   キツネもタヌキも出ておいで 探検しよう林のおくまで
   友だちたくさんうれしいな」
   これは作詞:中川李枝子、作曲:久石譲の「さんぽ」という、となりのトトロよりの歌です。
   この歌によって子どもたちがどの様な関わりや展開をしていくかを、観察しました。

2 子どもたちの様子
   4月より、週に2回あるリズムあそびの後に、ホールで「さんぽ」の音楽を流して行ないまし
  た。歩きながら手をつなぐ相手を探して、まずは2人、それから4人、それ以上となる事もあ
  りました。
    1人1人の様子をまとめてみました。
  由麗奈ちゃん…4月、保育士となら手をつないで歩くが、他児から誘われても手を出さない。
            9月、他児から誘われて歩く。11月、璃子ちゃんを探して手をつなぐ。
  維吹ちゃん…4月、他児に誘われたり、自分からつないで歩く。6月~、保育士を誘って歩く。
  璃子ちゃん…6/6、保育士から「(1人でいる)采花ちゃんを誘って歩いてね」と言われると、
           手を出して誘って歩く。6/21、平均台の後ろにいる采花ちゃんに自ら気付
           き、誘う。
  優里ちゃん…4月、曲がかかると自ら他児や保育士の手を握って歩く。6/26、一時預かり
           利用の他児を誘って手をつないで歩く。
  遼太ちゃん…6/26、優里ちゃんから誘われ、嬉しそうに一緒に歩く。10月、曲がかかると他
           児を誘って手をつないで歩く。手をつないでもらえないと、座り込んで泣く。
  泰成ちゃん…4月、曲がかかると巧観ちゃんを探し、手をつなごうとする。その後は誰とでも
           手をつなぐ。
  巧観ちゃん…4月、曲がかかると他児の所へ行き、手をさし出す。他児が気付かないと次々
           に回り、泰成ちゃんがつないでくれると笑顔で歩く。
  采花ちゃん…4月、自分から他児に積極的に手を出してつなぐ。6月、手をつながず1人でい
           る。璃子ちゃんに誘われると手をつないで歩く。
  漣ちゃん…4月、巧観ちゃんか泰成ちゃんを探して手をつなごうとする。先に2人がつないで
          いると、いじけて座り込む。2人が手を離すとすぐに行って手をつないで歩く。
  優心ちゃん…7月、曲がかかるとまわりを観察している。誘われても手を出さずに立ってい
          る。9月、他児から誘われ手をつなぎ歩く。
  瞭征ちゃん…7月、曲がかかると止まってまわりを観察している。9月、希一ちゃんを探し
           て手をつないで歩く。
  希一ちゃん…7月、曲がかかると真似して他児と手をつなごうと手をさし出すが逃げられ
           る。それでもめげずに追いかけている。瞭征ちゃんとお互い手を出して手を
           つないで歩く。
   子どもたちの様子の中で、どのようなパターンがあるかをみると自分から相手を求める、
  特定の相手を求める、というのが目立ちました。

3 3人トリオ
   子どもたちの「さんぽ」の遊びを見ているうちに、泰成ちゃん、巧観ちゃん、漣ちゃんの3人
  の関係が気になるようになりました。
   巧観ちゃん…こだわりなく、誰とでも手をつなぐ。
   泰成ちゃん…巧観ちゃんを探して手をつなぐが、他児ともつないで歩く。
   漣ちゃん……巧観ちゃんを探すが、出遅れる。手をつなげないといじけて座り込み、巧観
            ちゃんと泰成ちゃんの手が離れたすきに、行って手をつなぐ。
   後半に入って、「手をつなごう」の歌に大きな輪ができると、3人は必ずといってい
  い位連なっていました。3人は、赤組(0歳児)から一緒に過ごしており、よく関わって
  遊んでいたとの事。組(1歳児)になってからも、時々トラブルはあるが、仲良く関わっ
  て遊ぶ姿が多く見られています。

4 大きなおなべ
   9月に入ったある日、「さんぽ」の遊びの途中で2人から4人、4人から8人…となり、最後は
  歪みながらも、輪になる事がありました。そこで、その流れで「手をつなごう」の歌をうたって
  遊びを展開しました。
  「手をつなごう みんなで手をつなごう ほーら大きなおなべができました
   まあるい豆がポンポンポン おなべの中ではねました」
  注:「手をつなごう」作詞:中川李枝子、作曲:諸井誠 歌をうたうと興味津々の様子で、手を
    離す
  子どもはいませんでした。まあるい豆がポンポンポン」の所でジャンプを入れるとおもしろ
  かったようで、「も-いっかい」との声が聞かれました。
  
    年を越して1月27日、屋上で「さんぽ」の歌をうたって遊ぶと、屋上は広いので、みんな
   楽しくよく歩き、「みんなで手をつなごう」と声をかけると、そう時間はかかることな
   く輪ができました。「大きなおなべ」を歌い、「ポンポンポン」で保育士がジャンプする
   と、真似してジャンプし、とても盛り上がりました。

5 おわりに
   年間(約10か月)を通して「さんぽ」の遊びによる子どもたちの様子をみてきました。
  はじめは1人で歩いていた子どもも、お友だちに誘われたり、自ら誘ったりして2人で歩き、
  4人、6人、8人…と増えて、子どもたちの関わりが親密になっていくのが分かりました。
   その関わりがいつの日か自然に輪(集団)になった時は驚き、おおかた2歳になった子ども
  たちが大きなおなべを作った時の連帯感、達成感を保育士も一緒に味わう事ができました。

                                 1歳児担任 武田正子 記

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2014年05月09日(金)14時52分

円形虹と副虹

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 2014年5月6日、宮崎市の宮崎港にて催されていた「みなとまつり」の会場で、12時30分ころ、太陽を中心に、大きな円形虹と副虹(その一部)がみられました。
 折から、長いロープに繋がれた、たくさんのこいのぼりが空を泳いでいました。
 「あっ、虹が」と私が声をあげると、まわりにいた人たちも見上げて、「円を描いている。珍しい」「二重になっている」と口々に言い、次には「台風が来る前ぶれだ」「いや、地震かも、日向灘地震かも、今日来たらいかん、明日にしてくれ」などと、不吉な予感を抱いて冗談を飛ばしていました。              
 それは、美しい姿から、「太平洋の白鳥」や「海の貴婦人」などと呼ばれている「帆船日本丸」の乗船一般公開の長い列の中での会話でした。
 逆に私は、瑞兆を感じながら、何度もカメラのシャッターを切りました。
                                      文/写真 猪俣美智子

2014年04月10日(木)13時38分

アジア象「たいよう」

 忘れもしません。かれこれ10年前になります。
 宮崎市フェニクス自然動物園では、13時30分より、タイ国よりやってきた2頭の子象の「ゾウさんの散歩」というのがあります。これは「アジア象展示場」から「ゾウさん広場」までの道のり、約100mを象使いの人と飼育係に率いられて、象の「みどり」と「たいよう」が園内の人混みの中をかき分けながら散歩します。
 その当時、少し離れてみていると、2頭の子象が前と後ろに並んで、そのしっぽと鼻先をつないで散歩しているのです。微笑ましく可愛い姿に、「かわいい!」という歓声が見物客からあがっていました。そこで私は、「象というのは、しっぽと鼻先をお互いに繋ぐ習性があるのですか?」と素朴な質問を飼育係にしました。すると、「ぼくがさせたのですよ」と、象使いの人がいたずらっぽく笑って答えてくれました。
 帰宅してからも、また、月日を追うごとにあの可愛い姿が心に焼きついておりました。それに加え、2頭の子象が、合わせて8本の足を間違わずに、一歩一歩道を踏みしめて歩く時の足音が、「ドシン、ドシン」または「ドスン、ドスン」と蘇ってきて、「タイ語では何と表現するのだろう」と、翌年に動物園に行ったとき、慣れ慣れしくも、また尋ねると、通訳を通して、微妙に違うけれど、「ダン、ダン、ダン」と、唇を動かして教えてもらいました。象使いはタイ人です。
 
 その象の「たいよう」が2014(平成26)年1月19日(日曜日)、16時37分に急死したニュースに驚きました。享年13。今日、私は保育所の親子遠足に来て、「ゾウさんの散歩」をまた見ております。
 相棒を失った象「みどり」の悲しみはもとより、一段と大きくなった背中に、象使いをのせて、威風堂々と「ダン、ダン、ダン」と何事もなかったかのように、歩いている姿に、感慨無量でした。
 帰るとき、動物園の門に掲げられてある「たいよう」の遺影に手を合わせました。
                                2014年3月8日     猪俣美智子

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