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泥パック
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森の腰かけ「イモムシ」 メーカー/マスセット
当保育所の庭は全体が土で覆われています。子どもたちは一年中裸足で遊びます。春は庭の隅にダンゴムシがおり、手で器に集めて楽しみます。そのあとは、「お家に帰してあげようね」と、戻します。夏になるとポツポツと小さな穴が見られ、セミたちが孵化して出てきます。やがて、近隣はセミの大合唱。秋が過ぎて、冬になると雪こそ降らないけれど、霜柱が立ちます。それでも裸足が当たり前のように遊び呆けます。「霜柱要りませんか」とお店屋さんごっこ。中には足が冷たくなって、日光にあてたり、自分の足に土をかぶせたりして、その暖かさに「あったかーぃ」と発見。
ここで少し時間をもどしましょう。夏の期間、雨が降れば庭の土が緩み、水たまりができます。こことばかりに、その場所目指してパチャパチャ。一角に設置した泥んこ場には大喜び。そして泥を遊具に塗る作業が始まります。常に乗って遊ぶ遊具「イモムシ」の泥パックに余念がありません。たっぷり遊ぶと、お昼の給食が待っています。
いつも綺麗な「イモムシ」は顔を泥で塗られてもにこにこ。保育士は洗い流しません。
けれど中には、器に水を入れて洗っている姿もみられますよ。
写真&文 猪俣美智子