2014年5月6日、宮崎市の宮崎港にて催されていた「みなとまつり」の会場で、12時30分ころ、太陽を中心に、大きな円形虹と副虹(その一部)がみられました。
折から、長いロープに繋がれた、たくさんのこいのぼりが空を泳いでいました。
「あっ、虹が」と私が声をあげると、まわりにいた人たちも見上げて、「円を描いている。珍しい」「二重になっている」と口々に言い、次には「台風が来る前ぶれだ」「いや、地震かも、日向灘地震かも、今日来たらいかん、明日にしてくれ」などと、不吉な予感を抱いて冗談を飛ばしていました。
それは、美しい姿から、「太平洋の白鳥」や「海の貴婦人」などと呼ばれている「帆船日本丸」の乗船一般公開の長い列の中での会話でした。
逆に私は、瑞兆を感じながら、何度もカメラのシャッターを切りました。
文/写真 猪俣美智子