社会福祉法人 アイリス康友会 曽師保育所 令和4年3月1日完成 建築家 歌一洋 元近畿大学教授

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2019年03月04日(月)14時52分

タコさん、かわいそう

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激しい雨の日、水たまりで再現したタコ  プラスチック製の玩具 直径12cm

 9月1日、お天気も良く、いつものように子どもたちは園庭へ出て遊んでいました。しばらくすると、斗生ちゃん(3歳3ヶ月)が、「あめがふりそうじゃない?」と言ってきて、空を見ると遠く、西の空が暗くなってきていました。まだまだ遠くの空だったので遊びを続けていたところ、ポツ、ポツ…と雨が降ってきました。「雨が降ってきたからベランダに上がって」と、声かけをしたところ、急激に雨足が強くなり、慌てて遅れている子どもを抱っこしてベランダへ避難しました。雨はどんどん激しくなり、園庭はあっという間に水浸しになり、そんな様子をみんなで見ていたところ、片付け忘れていたタコの玩具がプカプカと浮いているのを見つけました。私が、「タコさん、かわいそうだねー」と言って、雨も止まないので部屋へ上がる準備をしようとしたその時、武蔵ちゃん(2歳7ヶ月)がパッと園庭へ降りてタコを助け、そのまま5m程先の玩具入れまで走って入れて帰って来たのです。一瞬の出来事に止める事も出来ず、ただ目で追うのみの私。戻って来た武蔵ちゃんは泣き出しました。
 その後、部屋へ入ると、子ども達はまだ外を見ていました。そんな時、「あーめ、あーめ、ふーれ、ふーれ♪」と尋雅ちゃん(2歳5ヶ月)が「あめふり」の歌をうたっていました。
 この短時間の中で、斗生ちゃんの空が暗くなると雨が降るとの思考、武蔵ちゃんの正義感とその実行力、尋雅ちゃんの雨と歌の想像力が見られ、貴重な雨の体験となりました。
                          1018.09.01 2歳児担任 武田正子記

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