社会福祉法人 アイリス康友会 曽師保育所 令和4年3月1日完成 建築家 歌一洋 元近畿大学教授

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2019年01月04日(金)11時56分

ちょっとお出かけ

 毎日仕事で慌ただしい中、ふとした瞬間に「どこかに行きたいな~」と思う事がある。いつもと違う風景、いつもと違う環境に癒しを求めてしまう。暇な時間に「こんな所に行きたいな~」「こんなホテルに泊まりたいな~」とネットで探し、思いを馳せていた。中々実現しない事もあり、「近くでも良いからホテルに泊まってみたいな~」と、たまにどんなホテルがあるか探していた。
 そんな中、検索していると新しいホテルがここ市内にオープンした事が載っていた。「そうだ!ホテルに泊まろう!」と思い自分のシフトを確認して予約する。
 ホテルに泊まる日が近付くにつれ、何を持って行こうか、夜ご飯はどこで食べようか等とワクワクしてくる。前日には、本やお菓子、飲み物、明日の仕事着など、持って行く物はトートバッグ3つ分にもなった。家から数キロ先のホテルに泊まるだけなのに、と自分で笑ってしまった。
 仕事を終え直接ホテルに向かう。チェックインし、カードキーをもらった。エレベーターに乗るとカードキーをかざし自分の降りる階と利用できる階のフロアだけのランプがつく。そこで自分の部屋のフロアの階のボタンを押せるようになっている。そのシステムにも「お~」と心の中で驚いてしまった。エレベーターを降り、自分の泊まる部屋を探し始めると直ぐにあった。カードキーをかざし、ドアを開けると明るく綺麗な部屋に顔がほころぶ。部屋に入り机に荷物を置きトイレとバスルームを見た後、テレビを付ける。YouTubeが見られると分かり、「さすが最新のホテル」と感心し自分の好きなアーティストを選びミュージックビデオを流しながら荷物の片づけをする。
 夕方、久しぶりに街を歩いた。「こんな風に変わっている…」「ここ懐かしいなぁ」など昔の思い出も蘇ってきた。18時には気になっていた辛麺屋さんに向い、汗をかきながら完食。
そしてホテルへ戻り、お風呂を済ませゆったりとした気持ちで、半年ぶりに読みかけの小説を開く。最初は読んでも話が繋がらなかったが、読み進めていくうちに人物や人間関係を思い出し面白さがわかってきて夢中で読んでいた。明日も仕事なのでと思い、きりの良い所で本をとじ電気を消す。目を閉じ「時間に追われず、本を落ち着いて読める静かで1人きりの環境が欲しかったのだ」と思い、眠りに着いた。
次の朝、目覚ましより早く目が覚めたが、この後仕事とは思えないくらい落ち着いた朝だった。軽く朝食を済ませ「今日も頑張るぞ!」といつも以上に張り切ってホテルを後にした。ちょっとした変化がいつも通りの毎日に潤いを与えてくれた。
                                    保育士 川畑かおり

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