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2008年05月24日(土)11:08
屋根より低いこいのぼり

 鯉のぼりは、江戸時代に町人の家庭で上げられるようになった節句飾りだそうです。鯉は、清流だけでなく池や沼の濁った水の中でも生息できる生命力の強い魚です。その鯉が急流をさかのぼり竜門という滝を登ると竜になって天に上るという中国の伝説にちなみ(竜門の言い伝えから人の立身出世の為の関門を「登竜門」と言うようになった)、子どもがどんな環境にも耐え、立派な人になるようにと立身出世を願う飾りです。登竜門の話を鯉のぼりというかたちで大空に泳がせる発想には感心させられるものがあります。
 幼い頃、私の家の庭にも鯉のぼりがありました。黒の真鯉が父親、赤い緋鯉が母親、青が弟と決めていくと、自分の分が無い事に気付き、「私のは??」と泣きながら聞いていました。納得しかねている私の様子に母は「お母さんと一緒の赤でいいじゃない?」と慰めてくれるのですが、自分だけの色と大きさの鯉のぼり1旒がよかったのでしょう、更に泣いていたのを思いだします。最終的に、黒の真鯉の上にある「5色の吹流しはどうか?」と言われしぶしぶ納得したのを覚えていますが、吹流しは幼子の無事な成長を願い「魔よけ」の意味で飾られたそうです。
 4月上旬〜5月上旬まで保育所に「屋根より低い鯉のぼり」(10旒以上を横にロープを引いて)を上げました。なぜ、屋根より低い鯉のぼりなのかというと、子どもたちの鯉のぼりに触れたいという欲求が満たされるように設置しているのです。
 鯉のぼりが上がっている庭に出ると子どもたちは空を見上げ「大きい〜」「○○ちゃんは赤がいい〜!」と言っていました。子どもたちの声を聞いていると、男の子は青、黒を好み、女の子は赤、オレンジを好むようでした。鯉のぼりの尻尾をつかまえようと背伸びをしたり、ジャンプをしている姿が多く見られるのですが、風の強い日になるとなかなかつかめません。風の強弱により右に左に揺れ、子どもたちもそれにあわせて動きます。「待て〜」「こっちだよ!」と声を掛けている子どももいれば、なかなかつかまえられない事に半分怒り「もう風さん!!風さんすかん!」と空に向かって言っていた事もありました。しかし、運良くつかめた時には目を輝かせて「見て!つかまえた!」と何度も教えてくれ、5分以上も尻尾を持って離さない子どももいました。
 上げた鯉のぼりを片付けた翌日、庭に出た子どもたちは「あれ!?ない!」「どこに行ったの?」と鯉のぼりを探していました。しばらく話を聞いていると「風にぴゅ〜って飛んで行ったとよ。」「ご飯食べにいったんじゃない?」「あのね〜お休みよ。」「動物園に行った。」と子どもなりの発想が沢山出てきておもしろかったです。又1週間後の事、天候が悪く低空飛行していた飛行機の音を聞き「鯉のぼりが飛行機に乗って行ったとよね〜」と話をしていて、まだまだ鯉のぼりの行方を気にしている事が分かりました。
 子どもたちの声を聞いていると、大人では考えつかない事を沢山教えてくれます。大人になり自分自身がそんな考えを忘れてしまったのかもしれません。子どもたちのピュアな心に触れることが出来た1ヶ月でした。               (保育士 日高由香子 記)

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