「5、4、3、2、1……」。一瞬の静寂のなか、「カタカタカタ……」と、勢い
よくブロックが倒れていく音だけがホールに響き渡り、全部倒れると、今度は子ど
もたちの歓声が響き渡ります。「やったー」。
2歳児クラス18名がブロックでドミノ倒しをしている光景です。
保育士が井型ブロック(高さ13㎝)約100個を並べている間、子どもたちは不思議と邪魔をせず、静かに見守っていてくれます。36の瞳から繰り出される期待感がひしひしと伝わってきます。
並べ終わると「じゃぁ、今日は咲綾ちゃんにお願いします」と、押してもらいます。連日、順番で押してもらいます。
子どもたちに代わって保育士がブロクを100個並べている様子を見守っている集中力、そして次々に押されて倒れていく時の緊張感、全部倒れた時の歓び、その作ったものが壊れる子どもの心理的状況(破壊精神)、つまり一連の流れを見守ることは大事だと思います。さぁ、明日は剛ちゃんの順番、楽しみです。保育士冥利です。
2歳児担任 武田正子記